エイサーの構成




大太鼓
三線の音をしっかりとらえられる者が担うエイサーの音頭取り的役割。演技中は全体の音がずれないよう常にリードし、一打たりとも気が抜けない重要なポジションだ。さらに重量のある大太鼓をもつ身体の大きさと体力も要求される。
大太鼓を抱えて動きを制限されながらもダイナミックな演技をし、締太鼓エイサーの特徴でもある小太鼓の高い音にも呼応すつ技量が求められる。大太鼓の重鎮な響きがエイサーの壮大さを醸し出す。
締太鼓
大太鼓が音頭取りなら、締太鼓は演舞の華といえよう。全体が一糸乱れぬ動きで身体をやわらかく翻し、その大胆さと細やかな演技のそろい具合の圧巻さは見るものを惹きつける。
チョンダラー(京太郎)
道化の役割。大きな会場では隊列の統制を見るのもこのチョンダラーの仕事だ。そのためキャリアを積んだエイサーのベテランがこの役を務めることが多い。観客だけでなく、踊り手を盛り上げる役でもあり、旧盆の道ジュネーでは道先案内役として、踊りながら周囲との調和をとる。ピン(ひとり)の踊りで人を笑わせる力量のある者がなり、それぞれに工夫されたメイクやフリースタイルの踊りは一見の価値がある。
イキガモーイ(男手踊り)
エイサーの基本。男はまず手踊りから始め、リズムや動きをつかまないと太鼓を持つことは許されない。ドゥーグイ(足踏み)ひとつで上達具合が分かるという。琉球空手の型を取り入れた力強さは見もの。
イナグモーイ(女手踊り)
男踊りに対比した女子の手踊りは、ほとんどが絣の衣装に島サバ(草履)であり、沖縄の村娘のいでたちは初々しい。踊りに派手さはないが艶やかな囃子と手先のゆるやかな動きで踊りに華を添える。
旗頭
青年会の統率を維持し、エイサー隊の一致団結を揚げる役割。隊列の先頭に立ち、青年会の顔ともいえる重さ約50kgの旗を曲のリズムに合わせてテンポよく上下に振る。道ジュネーの最中に他の青年会と鉢合わせると、必然的にガーエー(エイサーオーラセ)が始まるが、その際には相手の旗頭と競うようにさらにアップテンポで旗をなびかせる。そのパフォーマンスはかなりの力技だ。各青年会の旗にはそれぞれの意味合いがあるので必見。
エイサーの見どころ
だれでも初めてエイサーを見た時、無条件に胸を打たれてしまう。この昂揚感をともなう感激を沖縄の言葉では”チムドンドン”と表現する。なぜ見る者の魂をこんなにも震わせるのか。それは太鼓の音や踊りの勇壮さであるかもしれない。
しかし心を打つ本当の理由は、各青年会が自分のシマ(字)のエイサーを、誇りを持って魂をこめて踊るところにある。各青年会の地域的独自性が色濃く映し出されている。地方(じかた)が唄い弾く民謡、大太鼓、締太鼓、手踊り、それぞれがちがう踊りでありながらも一糸乱れぬその動きは圧巻だ。統制のとれた隊列の動きも目線を変えて眺めてみてほしい。バチさばき、足の上げ具合、自分なりの好みを見つけるのもまた楽しみの一つになるだろう。




































